高齢者介護施設の信頼を高めるために「認証評価という一歩が、現場にもたらすもの」

評価者として現場に入ると、まず感じることがあります。

それは、整っているかどうかではなく、その場の空気です。

職員の方々の表情や言葉、利用者との距離感。

何気ない日常の中に、その施設らしさが自然と表れてきます。

認証というと、評価されるもの、合格・不合格があるもの、そのように感じておられる方も多いかもしれません。

認証は、一定の基準に基づき、定期的に外部の視点で現場を確認する仕組みで、

概ね三年ごとに行われています。

けれども、実際に関わる中で感じるのは、認証は「評価される場」というよりも、

 自分たちのケアを振り返る機会”であるということです。

普段の仕事の中では、目の前の対応に追われ、立ち止まって考える時間を持つことは、なかなか難しいものです。

外からの視点が入ることで、「私たちはどんなケアを大切にしているのか」

「今の関わりはこれでよいのか」そうしたことをチームで考えるきっかけになります。

「評価」という言葉に、少し身構えてしまうこともあるかもしれません。

けれども本来、認証に関わる者は、現場を評価する存在ではなく、

 “ともに考え、より良いケアを目指す伴奏者”でありたいと考えています。

外からの視点で気づきを共有し、一緒に考えていく。

その積み重ねが、現場の安心や自信につながっていきます。

そのように関わるためには、私たち評価者自身も、日々学び、視点を磨き続けることが求められます。

また、年に一度行われる夜間抜き打ち調査は、日頃のありのままの姿が現れやすく、私にとって非常に意味のある機会です。

いつもの関わりの中にこそ、本当のケアの姿があります。

正直に言うと、私自身が管理職だった頃、このような調査を受けることに不安を感じていた時期もありました。

過酷な(厳しい)現場を更に疲弊させてしまうのではないかと、そのように感じていたこともあります。

けれども今は、受けることそのものが、”現場を大切にしようとする意志の表れ“なのだと感じています。

スタッフを信じているからこそ、日々のケアに向き合っているからこそ、ありのままを見てもらおうと思える。そうした現場は自然と一つになり、よりよい方向へ進んでいるように感じます。

認証は、「できているかどうか」を問うものではなく、「これからどうありたいか」を考える機会です。

その過程の中で、自分たちの現場を見つめる機会として、認証という仕組みが活かされていくのだと思います。

認証という機会が、現場にとって無理のない形で、そして前向きな一歩として、活かされていくことを願っています。

公益財団法人Uビジョン研究所
評価者

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